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2024年12月の住宅ローン金利動向レポート
京都の不動産 モコハウスです。
住宅ローン金利は、住宅購入を検討する上で最も重要な要素の一つです。
金利の変動は、毎月の返済額や総返済額に大きく影響するため、住宅購入者は常に最新の金利動向を把握しておく必要があります。
本レポートでは、2024年12月の住宅ローン金利動向について、最新のデータと分析結果をまとめました。
住宅ローンの金利タイプ
住宅ローンには、大きく分けて「変動金利型」「固定金利型」「全期間固定金利型」の3つの金利タイプがあります。
それぞれの特徴を理解した上で、自身に合った金利タイプを選択することが重要です。
変動金利型は、市場金利の変動に合わせて金利が見直されるタイプです。 一般的に、固定金利型よりも金利水準が低く設定されています。 金利が低い時期に借入することで、返済額を抑えることができます。ただし、金利上昇のリスクがあるため、将来的な金利変動に注意が必要です。
固定金利型は、一定期間、金利が固定されるタイプです。 固定期間は、金融機関によって異なりますが、一般的には1年、3年、5年、10年などがあります。 固定期間中は金利が変動しないため、返済計画が立てやすいというメリットがあります。 しかし、変動金利型に比べて金利水準は高くなる傾向があります。
3. 全期間固定金利型
全期間固定金利型は、返済期間中、金利が固定されるタイプです。 代表的な商品として「フラット35」があります。 返済期間中、金利が変動しないため、長期的な返済計画が立てやすく、金利上昇のリスクを回避できます。 しかし、変動金利型や固定金利型に比べて金利水準は高くなる傾向があります。
金利タイプについて詳しく知りたい方は 住宅ローンの金利動向について を参照してください。
2024年12月の住宅ローン金利
2024年12月の住宅ローン金利は、変動金利、固定金利ともに上昇傾向にあります。
変動金利の長期推移(ダイヤモンド不動産研究所より転載)
変動金利は、前月比で横ばいとなっています。 一方で、固定金利は、長期金利の上昇を受けて、前月比で0.05%〜0.15%上昇しています。 特に、固定3年、固定5年の金利上昇幅が大きくなっています。 フラット35の金利も、前月比で0.02%上昇しています。
変動金利と固定金利のどちらを選択するかは、借入時の金利水準だけでなく、将来的な金利変動リスクや返済計画などを考慮する必要があります。
2024年の住宅ローン金利推移
2024年1月から11月までの住宅ローン金利は、おおむね上昇傾向で推移しました。 特に、11月に入ってからは、米国の次期大統領選の結果を受けて長期金利が上昇し、住宅ローン金利にも影響を与えています。 トランプ氏の掲げる所得減税策や、関税の引き上げに伴う輸入物価の上昇などが、インフレの再燃につながるとの警戒感から米国の長期金利が上昇し、その影響を受けて、わが国の長期金利(新発10年物の国債利回り)も上昇しました。
変動金利は、7月に日銀が政策金利の追加利上げを決定したことを受けて、一部金融機関で引き上げられました。 しかし、その後は横ばいまたは微増で推移しています。 固定金利は、長期金利の上昇に伴い、上昇傾向が続いています。
住宅ローン金利の変化に影響を与えた要因
住宅ローン金利の変化に影響を与えた要因としては、以下の点が挙げられます。
- 長期金利の変動: 住宅ローンの固定金利は、長期金利(10年国債金利)と連動して変動します。 2024年に入ってから長期金利は上昇傾向にあり、これが固定金利の上昇に繋がっています。 長期金利の上昇は、米国の金利上昇や、日銀の金融政策の影響を受けています。
- 政策金利の変動: 住宅ローンの変動金利は、政策金利の影響を受けます。 2024年7月に日銀が政策金利の追加利上げを決定したことを受けて、一部金融機関で変動金利が引き上げられました。
- インフレ懸念: 米国次期大統領の政策によるインフレ再燃懸念から、長期金利が上昇し、住宅ローン金利にも影響を与えています。
- 金融機関の競争: 住宅ローンは、金融機関にとって重要な商品の一つです。 金融機関は、顧客獲得のために金利競争を繰り広げており、これが金利の低下要因となることもあります。 例えば、auじぶん銀行は自己資金を20%以上出すことで金利が0.045%優遇されるプランを開始し、PayPay銀行は事前審査申込で金利優遇されるキャンペーンを実施しています。
今後の住宅ローン金利の見通し
今後の住宅ローン金利は、長期金利の動向が大きく影響すると考えられます。 米国の金利政策や日銀の金融政策、世界経済の動向など、様々な要因が長期金利に影響を与えるため、今後の金利動向を予測することは難しいです。 しかし、現状では長期金利が上昇傾向にあることから、住宅ローン金利も上昇する可能性が高いと予想されます。
ただし、一部の金融機関では、新規借り入れや借り換えの金利を据え置きとする動きもあります。 これは、優遇金利を拡大することで、金利上昇の影響を抑制しようとするものです。 今後も、金融機関の競争によって金利上昇が抑制される可能性があります。
変動金利を選択する場合は、「5年ルール」と「125%ルール」を理解しておくことが重要です。 5年ルールとは、金利が見直される際に、前回の金利の1.25倍を上限とするルールです。125%ルールとは、金利が見直される際に、返済額が前回の返済額の1.25倍を上限とするルールです。 これらのルールによって、金利上昇による返済額の急激な増加が抑制されます。
「5年ルール」、「125%ルール」で注意が必要なのは、返済額の急激な増加が抑制される反面、本来支払うべき返済額を先延ばしにしている側面があることです。これにより未払利息が発生すると、返済期間の最終時点でまとまった額の支払いを強いられる可能性があります。
詳しくは 住宅ローン返済 元利均等と元金均等の違い どっちがお得?【金利上昇リスクを詳しく解説】 の 緩和措置の落とし穴 を参照ください。
住宅ローンを検討している方へのアドバイス
住宅ローンを検討している方は、以下の点に注意する必要があります。
- 金利タイプの選択: 変動金利型、固定金利型、全期間固定金利型のそれぞれの特徴を理解し、自身のライフプランやリスク許容度に合わせて金利タイプを選択しましょう。
- 返済タイプの選択: 返済タイプには元利均等返済と元金均等返済があります。金利が同じでも、支払総額に大きな差が出ますので、自身の将来設計を含めた返済タイプの選択を行いましょう。
- 金融機関の比較: 金利水準や手数料、サービス内容などを比較し、自分に合った金融機関を選びましょう。
- 金利上昇リスクの考慮: 今後の金利上昇リスクを考慮し、返済計画に余裕を持たせましょう。
- 繰り上げ返済の活用: 余裕資金がある場合は、繰り上げ返済を活用することで、利息負担を軽減できます。
返済タイプについて詳しく知りたい方は 住宅ローン返済 元利均等と元金均等の違い どっちがお得?【金利上昇リスクを詳しく解説】 を参照ください。
利息を減らすためにも繰り上げ返済は有効な手段ですが、住宅ローン控除を受けている期間に繰り上げ返済を行うと、元金の減少により控除額も減ってしまうので注意が必要です。
まとめ
2024年12月の住宅ローン金利は、変動金利、固定金利ともに上昇傾向にあります。金利上昇の主な要因は、長期金利の上昇です。今後の金利動向は不透明ですが、上昇する可能性が高いと予想されます。住宅ローンを検討している方は、最新の金利動向を注視し、金利上昇リスクを考慮した上で、借入計画を立てる必要があります。
現在の金利上昇傾向は、住宅市場にも影響を与える可能性があります。金利上昇によって住宅ローンの借入コストが増加すると、住宅購入を控える人が増え、住宅需要が減退する可能性があります。 また、金利上昇は、既存の住宅ローン借り手の返済負担を増大させ、家計を圧迫する可能性もあります。
住宅ローン金利は、経済全体にも影響を与える重要な要素です。金利の動向を注視し、適切な対策を講じる必要があります。
これからマイホームを買おうと検討されている方。今かかえている住宅ローンの借り換えを検討されている方。それぞれのライフプランや家庭状況は異なりますし、将来の金利がどのように変化するかもわかりません。
モコハウスでは、住宅ローンアドバイザーとファイナンシャルプランナーの資格を持つスタッフが、お客様一人ひとりの状況に合わせて、最適な住宅ローン選びをサポートさせていただきます。
お気軽にご相談ください。
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