ハンバーガーメニュー
モコハウスロゴ

京都市伏見区の不動産「モコハウス株式会社」です

コラム

プロが教える不動産の豆知識

会社概要

トップページ > コラム

プロが教える不動産の豆知識

Column

 

【2025年9月最新】住宅ローン金利上昇は本番へ! 変動と固定どっちを選ぶ? 専門家が徹底解説

【2025年9月最新】住宅ローン金利上昇は本番へ! 変動と固定どっちを選ぶ? 専門家が徹底解説

京都の不動産 モコハウスです。

長らく続いた「超低金利」の時代が、ついに終わりを告げました。ニュースや新聞で「金利上昇」という文字を目にする機会が急に増え、マイホームの購入を検討されている方や、すでに住宅ローンを組んでいる方の中には、大きな不安を感じている方も多いのではないでしょうか。

「金利は、これからどうなるの?」 「変動金利と固定金利、今選ぶならどっちが正解?」 「すでに変動金利で借りているけど、このままで大丈夫……?」

今回のコラムでは、そんな皆様の疑問や不安にお答えするため、2025年9月現在の最新の金利動向を徹底的に分析し、今後の見通しと、今まさに皆様が取るべき具体的な対策について、不動産とライフプランのプロとして詳しく解説していきます。

もはや別世界……2025年9月の金利動向をチェック

まずは、現在の住宅ローン金利がどうなっているのか、具体的に見ていきましょう。今の市場の最大の特徴は、「変動金利」と「固定金利」が全く異なる動きを見せている「二極化」という状況です。

変動金利:表面上は静か、でも水面下では……

主要な都市銀行の変動金利は、年0.5%前後で、一見すると大きな動きはなく安定しているように見えます。

  • みずほ銀行: 年0.525%~
  • 三菱UFJ銀行: 年0.595%~
  • 三井住友銀行: 年0.595%~
  • 三井住友信託銀行:年0.73%~

これは、各銀行がお客様を獲得するために厳しい競争を繰り広げ、金利の引き上げをギリギリまで我慢しているからです。しかし、これはあくまで表面上の話。日銀の政策金利が上がったことで、銀行が資金を調達するコストは確実に上昇しています。つまり、水面下では上昇への圧力が日に日に高まっているのが実情です。ダムに少しずつ水が溜まっているようなイメージですね。

固定金利:17年ぶりの高水準に!

変動金利の静けさとは対照的に、固定金利は市場の動きをダイレクトに受けて急上昇しています。住宅ローン固定金利の指標となる「長期金利(新発10年物国債利回り)」が、なんと約17年ぶりの高い水準に達したためです。

  • 三菱UFJ銀行: 年1.92%~
  • みずほ銀行:年1.95%~
  • 三井住友銀行: 年2.10%~
  • 三井住友信託銀行:年2.195%~
  • りそな銀行:年2.355%~

多くの金融機関で10年固定金利は2%前後の水準まで引き上げられており、これは数年前では考えられなかったことです。なお、大手銀行4行が金利を引き上げる中、三菱UFJ銀行だけが引き下げている点は注目に値します。

【注目】フラット35は、なぜか「お得」な異常事態に

そんな中、非常に特異な動きを見せているのが、全期間固定金利の【フラット35】です。 2025年9月の金利は1.9%前後と予測されていますが、実はこれ、運営元である住宅金融支援機構(JHFA)が、いわば赤字覚悟で金利を低く抑えている状態のように思えます。

フラット35の金利は、機構債(JHF MBS)等の資金調達コストや販売条件を基に機構が毎月公表する仕組みで、基本は市場調達に連動します。1.9%前後という金利は、市場実勢に比べ相対的に低い水準に見えます。

なぜ金利は上がっているの? 3つのエンジン

では、なぜ今、これほどまでに金利が上昇しているのでしょうか? その背景には、主に3つの大きな要因(エンジン)があります。

  1. エンジン1:日銀の次なる一手 日本の物価が継続的に上昇していることを受け、日本銀行は金融政策を「正常化」させる方向、つまり追加利上げを行う可能性が非常に高いと見られています。物価と賃金が安定して上昇する経済を目指す上で、避けては通れない道なのです。
  2. エンジン2:市場の「未来予測」 固定金利の指標となる長期金利は、市場に参加しているプロたちが「将来、金利はもっと上がるだろう」と予測すると上昇します。現在の長期金利の高さは、市場が「今後の追加利上げは確実だ」と織り込んでいる証拠と言えます。
  3. エンジン3:海外(特にアメリカ)経済の影響 世界経済の中心であるアメリカが高い金利を維持していると、より魅力的なドルにお金が流れます。その流れを食い止めるため、日本も金利を上げざるを得ない、という国際的な力学が働いています。

これらのエンジンが連動することで、日本の金利は強力な上昇トレンドに入ったのです。

2026年、あなたのローン返済額はどうなる?

専門家の間では、「金利上昇トレンドは2026年も続く」というのが共通見解です。では、具体的に私たちの返済額にどのくらい影響が出る可能性があるのでしょうか?

専門家が予測する未来の金利

複数の専門家が、今後の追加利上げを予測しています。

  • シナリオA(緩やかな上昇): 2026年末までに変動金利が年1.0%前後に到達。
  • シナリオB(少し強めの上昇): 2026年度には変動金利が年1.27%を超える水準に到達。中には1.4%に達するという予測も。

【要注意】変動金利の「隠れたリスク」が現実味を帯びる

もしシナリオBのように金利が急上昇した場合、変動金利に潜む「未払い利息」のリスクが現実のものとなります。 多くの変動金利ローンには、返済額の急増を緩和する「5年ルール」や「125%ルール」がありますが、これが逆に仇となるケースです。

金利が上がりすぎると、毎月の返済額(5年間は固定)よりも、支払うべき利息の金額が上回ってしまうことがあります。その場合、返済しきれなかった利息(未払い利息)が、ローン元本に上乗せされてしまうのです。 つまり、毎月きちんと返済しているのに、借金が全く減らない、むしろ増えてしまうという恐ろしい事態に陥る可能性があります。

【結論】金利上昇時代に、あなたが今すぐ取るべき行動

住宅ローン金利動向

これまでの分析を踏まえ、モコハウスから皆様へ、具体的な戦略的アクションをご提案します。

これから住宅ローンを借りる方へ

金利タイプの選択は、ご自身のライフプランとリスク許容度を真剣に考える必要があります。

  • 変動金利を選ぶなら: 将来、金利が年1.5%~2.0%に上昇しても家計が十分に耐えられる資金的余裕があり、かつ金融市場の動向を常にチェックし、繰り上げ返済などを機動的に行える「金融知識のある方向け」の商品となりました。もはや、誰にでも安易におすすめできるものではありません。
  • 固定金利(10年など)を選ぶなら: 当初期間の安心感は得られますが、現在の高い金利を受け入れる必要があります。10年後に、今よりもさらに金利が上がっているリスクを先送りしているだけ、という側面も理解しておく必要があります。
  • フラット35を選ぶなら: 将来の金利上昇リスクを完全に避けたい、毎月の返済額を確定させて安心して暮らしたい、と考える方にとって、現在の【フラット35】は非常に魅力的な選択肢です。固定金利(10年)と同等以下の水準であり、この金利が返済完了まで続くことが保証されているからです。金利動向は引き続き上昇局面であることを考えると、非常に堅実な選択と言えるでしょう。

すでに変動金利で借りている方へ

「そのうち金利も下がるだろう」と楽観視するのは危険です。今すぐ、積極的なリスク管理を始めましょう。

  1. 家計のストレステストを行う まずはご自身の借入残高で、金利が1.0%、1.5%、2.0%になった場合の返済額を計算してみてください。その金額を払い続けられるか、現実的に評価することが第一歩です。
  2. 契約内容を再確認する ご自身のローン契約に「5年ルール」「125%ルール」があるか確認しましょう。ルールがないネット銀行などもあります。自分の身を守るルールを正しく知ることが重要です。
  3. 繰り上げ返済の準備をする 今から意識的に貯蓄を増やし、いつでも繰り上げ返済できる資金を準備しておきましょう。金利が本格的に上がる前に元本を減らすことが、最も効果的な防御策です。
  4. 固定金利への借り換えを真剣に検討する 特に、現在の【フラット35】の安定性は非常に価値があります。金利がこれ以上上がる前に、固定金利への借り換えを具体的に検討し、複数の金融機関に相談してみることを強くおすすめします。

不安な時は、プロにご相談ください

金利の「思考停止時代」は、完全に終わりました。これからは、一人ひとりが自分の状況に合わせて戦略的に考え、行動することが不可欠な時代です。

モコハウスには、「宅地建物取引士」だけでなく、「ファイナンシャルプランナー」や「住宅ローンアドバイザー」の資格を持つスタッフがおります。不動産のことはもちろん、お客様一人ひとりのライフプランに寄り添い、最適な住宅ローンの組み方や見直しについて、専門的なアドバイスをさせていただきます。

まるでお洒落な雑貨屋さんのような、カフェのような雰囲気の店内で、看板犬と一緒にお待ちしております。まずは一度、コーヒーを飲みに来る感覚で、お気軽にご相談くださいね。

関連リンク

過去の記事一覧